編集者AIを育てる日記 第1回

こんにちは、鈴木俊吾(すずしん)です。

最近、「AIでブログを書いていますか?」と聞かれることがあります。

私の答えは、「半分Yesで、半分No」です。
構成まではAIを使います。
でも、本文は基本的に自分で書いています。

理由はシンプルです。
ブログで一番伝えたいのは、自分の経験や考えだからです。

ただ、ブログを書き続ける中で、一つだけ大きな悩みがありました。
それは、何を書けばいいのか分からなくなることです。

文章を書くことよりも、「何を書くか」で止まってしまう。
長いと2週間以上更新できないこともありました。
「書く時間がない」のではありません。
「記事になるテーマが見つからない」のです。

そこで私は、「記事を書くAI」ではなく、「記事を書く前の時間」を助けてくれるAIを作ろうと考えました。

本当に足りなかったのは、文章力ではなかった

振り返ると、記事になりそうな出来事は意外とたくさんありました。

仕事で工夫したこと。
AIを試してみたこと。
失敗から学んだこと。

でも、そのときは「こんなの記事にならないよな」と流してしまう。
後になって、「あれは書けばよかった」と思うことが何度もありました。

つまり、経験が足りなかったわけではありません。

経験の価値に気付けていなかったのです。
だから欲しかったのは、記事を書いてくれるAIではありません。
「その経験、記事になりますよ」と教えてくれる編集者でした。

自分専用の編集者「Voice Stream」

そこで作ったのが、自分専用のGPT「Voice Stream」です。

役割はライターではありません。
編集者です。

まず質問をします。

  • 最近印象に残ったことはありますか?
  • 最近AIで改善したことはありますか?
  • 仕事で工夫したことはありますか?
  • その経験は誰の役に立つと思いますか?
  • 他の人にはない視点はどこですか?

対話を通して、自分でも当たり前だと思っていた経験を掘り起こしていきます。
記事を書く前に、「何を書くべきか」を一緒に考える。
そんな役割を持たせました。

さらに、自分専用だからこそ、使いながら改善できるのも大きな特徴です。
質問の順番や深掘りの仕方を少しずつ変えながら、自分にとって一番考えやすい編集者へ育てていけます。

期待以上だったのは、「記事の軸」が見えたこと

実際にこのGPTを使って、この記事のテーマを壁打ちしてみました。

最初は、こんな記事を書くつもりでした。

「GPTを作ったので紹介しよう。」

ところが、対話を続けるうちに、テーマが少しずつ変わっていきます。

GPTを作りましたが、それについて書くのはどうですかね?

Voice Stream

なぜ、このGPTを作ろうと思ったんですか?

実は、AIは構成くらいまでで、本文は自分で書いていました。ただ、時間がかかるのとネタ出しで困っていたんです。

Voice Stream

つまり、困っていたのは文章を書くことではなく、記事になる経験を見つけることだったんですね。

その返答を見た瞬間、
「……確かに。」 
と思いました。

私はAIに文章を書いてほしかったわけではありません。
記事になる経験を見つける相手が欲しかったのです。

さらに話を続ける中で、

「自分専用だから育てられる」 
「壁打ちすると考えが整理される」 
「記事の軸が見える」

という、新しい視点まで見えてきました。

これは最初から考えていたことではありません。
対話の中で、自分でも気付いていなかった考えが言葉になっていったのです。

AIは答えを出すだけではない

AIというと、「答えを出してくれるもの」というイメージがあります。
でも、今回改めて感じたのは、AIは思考を整理する相手にもなれるということです。

質問されることで、自分の考えがまとまる。
新しい知識を教えてもらうというより、自分の中にあったものを言語化できる。

今回の記事も、最初は「GPTを紹介する記事」でした。
でも壁打ちを続けた結果、
「記事を書くAIではなく、記事の軸を見つける編集者AI」 
という、本当に書きたかったテーマにたどり着きました。

SEOより先に考えたかったこと

SEOはもちろん大切です。
検索される記事を書くことも重要でしょう。

でも、その前に考えたいことがあります。
それは、自分しか書けない経験を見つけることです。

一般論はAIでも書けます。
けれど、「なぜそう考えたのか」「どう試したのか」「どこで悩んだのか」は、自分にしか書けません。

Voice Streamは、その経験を見つけるための編集者です。
そして、完成したツールではありません。
ブログを書きながら質問を変え、役割を見直し、自分に合った編集者へ少しずつ育てていくつもりです。

AIを使いこなすというより、一緒に育てていく。
そんな付き合い方も、これからのAI時代には面白いのではないかと思っています。

もしかすると、ブログを書く上で一番大切なのは文章力ではなく、「自分の経験には価値がある」と気付ける環境なのかもしれません。

Voice Streamは、その環境を作るための、私なりの実験です。